学士会館「冬のコンサート第2回」 [音楽時評]
12月24日,クリスマス・イブに,神田の学士会館に「冬のコンサート第2回」を聴きに行ってきました.私が注目している長尾春花さんが出演者の1人に加わっていたからです.
初めて入場したのですが,まず,
佐野 靖さんの指導で,日本の20年代,30年代の日本の愛唱歌を7曲歌いました.
《リンゴの歌》《青い山脈》《あざみの歌》《雪の降る街を》《かあさんの歌》《遠くへ行きたい》《学生時代》の7曲でしたが,長尾さんの学友と思われる若い人たちも多かったので,結構,まとまった楽しい大合唱になっていました.
興味深かったのは,これらの愛唱歌が皆短調の曲だという説明でした.
日本は,元来,邦楽でも陰陽があるのだけれども,有名曲はほとんど陰つまり短調で,本来,短調の文化なのだということでした.
続いて,ヴァイオリンの長尾春花さん,ピアノ伴奏とソロの前田拓郎さん,フルートの上野由恵さんが有名曲を続けて演奏してくれました.
ヴァイオリン長尾春花,ピアノ伴奏前田拓郎で,
モンティ: 《チャルダッシュ》
マスネ: 《タイスの瞑想曲》
ラヴェル: 《ツイガーヌ》
ピアノ・ソロ前田拓郎で
モーツアルト: 《トルコ行進曲》
モーツアルト(リスト編曲): 《レクイエム》より”コンフエターティス””ラクリモーザ”
ショパン: 《英雄ポロネーズ》(ポロネーズ第6番変イ長調 作品53)
フルート・ソロ上野由恵
エルガー: 《愛の挨拶》
リムスキーコルサコフ: 《熊蜂の飛行》
イサン・ユン: 《エチュード》より第5番
ボンヌ: 《カルメン幻想曲》
番外編 3人協演 《清しこの夜》
でした.
たいへん和やかなコンサートでしたが,長尾春花さんが一段と音量に豊かさ深さを増し,テクニックも確実さを増して,順調に成長を遂げているのが確認でき,たいへん嬉しく思いました.
大学院に進学が決まっているということでしたが,私としては,ヨーロッパに留学して,有名国際Competition で優勝を果たされることを願ってやみません,.