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トッパンホール:プレガルデイエン&シュタイアー詩と音楽 [音楽時評]

2月17日ルリストフ・プレガルデイエン(テノール),アンドレアス・シュタイアー(ピアノ)のシューマン・シューベルト歌曲集の夕べを聴きに行ってきました.

プログラムと使用楽器が予定から変更されて,プログラムは,                      第1部 シューマンの歌曲を集めて
ヨーゼフ・フォン・アイヒェンドルフの詩による歌曲
 楽しい旅人 Op.77-1/宝捜しの男 Op.45-1/春の旅 Op.45-2
5つのリート Op.40
 においすみれ/母親の夢/兵士/楽師/露見した恋
ハインリヒ・ハイネの詩による歌曲
 2人の擲弾兵 Op.49-1/海辺の夕暮れ Op.45-3/憎悪し合う兄弟 Op.49-2
N.レーナウの6つの詩による歌曲集と古いカトリックの詩によるレクイエム Op.90
 鍛冶屋の歌/ぼくのばら/出会いと別れ/牛飼いの娘/孤独/ものうい夕暮れ/レクイエム

第2部 シューベルト ゲーテの詩による歌曲集
竪琴弾きの歌 Op.12
 孤独にひたりこんでいるものは D478/涙を流しながらパンを食べたことのないひとたち D479/
 わたしは家の裏戸口にそっとしのび寄っては D480
5つのリート Op.5より
 トゥーレの王 D367/恋人のそばに D162/憩いない愛 D138/はじめての失恋 D226
Op.19より
 ガニュメデス D544/ミニョンに D161/御者クロノスに D369
で,使用楽器はフォルテ・ピアノの予定から,楽器が乾燥しきって調子が不安定という理由で,ピアノに変更されていました.

ただ,使用楽器はスタインウエイではなく,ベーゼンドルファーでしたから,全開になっていましたが,キンキンしたところがなく,いくらか穏やかな音だったのが幸いでした.

歌われた歌曲は,シューマンがアイヒェンドルフ,ハイネ,.レーナウの3人の詩による歌曲集をアンデルセン,ギリシャ民謡からの訳詞による歌曲,シューベルトはゲーテの詩による歌曲集 でした.
                                                               時代からいうとシューベルト,シューマンですが,今夜はシューマン,シューベルトの順でした.    基礎にバッハがあって,シューベルトがドイツ・リードの大家となり,2人の影響を受けてシューマンということだと思いますが,シューベルトがドイツ・リードの歌曲王といわれることからも,この順序が選ばれたのでしょう.

ドイツの歌手がドイツの有名な詩人による歌曲を歌い上げるのですが,残念ながら,歌詞対訳を追っても原語を追うのがやっとで,訳詞はチラとしか目に入りませんでした.                前に訳詞をテロップでステージに表示しているのをみながら聴いたことがありますが,そうした工夫の可能性も検討して貰いたいものです.

良く覚えている曲として,シューマンの「2人の擲弾兵」がありますが,プレガルデイエンの深みのあるリリックな歌唱を強く感じました.同じ事は,シューベルトの最後の「3つの歌」でもしみじみと感じさせられました.

たいへん清々しい,しかし深みのある歌唱を,ゆったりと楽しんだ一夜でした.若干の空席があったのが残念でしたが,NHK が録画に入っていましたから,ご関心がありながら聞き逃された方は,NHK の番組に少し注意されて,訳詞付きで歌唱を楽しまれるようにお奨めします.

 

 

 


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