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武蔵野文化小ホール:藤原真理のバッハ無伴奏組曲全曲演奏会 [音楽時評]

1月18日,「誕生日にはバッハを」と題した藤原真理のバッハ無伴奏組曲全曲演奏会を聴きに,武蔵野文化小ホールに行ってきました.これで10回目だそうですが,私はこれで確か3回目だと思います.
ヨー・ヨー・マなら,全6曲をマチネ,ソワレの2回に分けて,それぞれ20000円も取るところを,斉藤秀雄,フルニエ,ロストロポーヴィチに師事し,1976年第6回チャイコフスキー・コンクールで第2位を獲得した経歴の藤原真理は,地元での誕生祝いということで,毎回1000円ポッキリですからたいへんお奨めです.

プログラムは,無伴奏組曲全曲ですが,その性格の違いを考えて,毎回,順番を入れ替えているそうです.今日は, 
第5番―第3番―第6番―第2番―第4番―第1番という順序でした..

第5番では最高弦を11音下げてG音に設定する指示があるそうですが,演奏技術の進んだ今日ではそのまま弾かれるようで,今日もそうしたようです.同じことですが,第6番は4弦の上にもう1本E音の弦を加えた5弦のチェロを想定して書かれているそうですが,それも今日は4弦のままでした.

基本的に,前奏曲/アルマンド/クーラント/サラバンド/メヌエット/ジーグ という6曲,あるいは前奏曲+5つの舞曲という構成ですが,メヌエットは第1,2番で,第3,4ではブーレ,第5,6番ではガボットと舞曲内容が変化しています.

今日の曲の調は,演奏順に,ハ短調,ハ長調,ニ長調,二短調,変ホ長調,ト長調でした.したがって,最後になった第1番と2番目の第3番が比較的弾きやすかったようです.現に第3番が独立して一番よく演奏される曲といえます.

個々の曲について云々はしませんが,藤原真理は,たとえば弓で胴を叩く音が入ったり,微妙な音のズレや変化が入ったりで,決して完璧な演奏とはいえませんでしたが,その誠実でひたむきな演奏にとにかく脱帽しました.全体としてお見事な演奏会だったと思います.

また,来年,チケットが取れればきっと聴きたいものです.                

 


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