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東京文化会館:都民芸術フェスティバル;新日フィル演奏会 [音楽時評]

3月22日,東京文化会館大ホールに,都民芸術フェスティバルの新日本フィルハーモニー交響楽団演奏会を聴きに行って来ました.新日本フィルハーモニー交響楽団を聴くのは,まったく久し振りでした.

長らくN響と新日フィルの会員を続けていたのですが,同じ年に,N響のお隣りさんがもう歳だからとお辞めになったこと,新日フィルのお隣りさんは,蜘蛛膜下出血で入院され復帰不可能と聞かされたこと,を契機になかなか良い関係だったモノが失われるのが辞め時と考えて,私も,シニア割引率の良い東京都交響楽団に移ったということがありました.あとは私の好きなソリストが出演する機会に,日フィル,東京交響楽団,読売交響楽団を渡り歩いています.

今夜の指揮者は手塚幸紀さん,ピアノ・ソロに第23回ロン=ティボー国際ピアノコンクールで第1位受賞歴のある野原みどりさんが出演していました.また,コンマスは崔文洙さんでした.

プログラムは,
メンデルスゾーン: 序曲[フィンガルの洞窟」 作品26
モーツアルト:    ピアノ協奏曲第21番 ハ長調 K.467
            ※※※※※※※※
ベートーヴェン:  交響曲第6番 ヘ長調 作品68[田園」
でした.

手塚幸紀さんは前にも何度か聴いたことがありますが,たいへん端正な指揮をされる方で,「フィンガルの洞窟」は,なかなかメリハリの効いた好演だったと思います.

モーツアルトのピアノ協奏曲第21番では,野原みどりさんが綺麗な音でまことに見事な演奏をされ,手塚さんも適切な協奏を指揮していました,
この曲は明るい清澄な響きを持った曲で,とりわけ第2楽章は天国的な美しさを持った楽章ですが,野原みどりさんの好演でたっぷり楽しませて貰いました.

「田園」は,2,3年前のラトル,ベルリン・フィル以来でしたが,今夜の新日フィルはたいへん好演していました.とりわけ,五弦,とくに第1ヴァイオリンの演奏が前よりも大変良く揃って,澄んだ音を出していたのが印象に残りました.
ちょっと余計なことですが,崔文洙さんが,ヴァイオリンを持つ左手をほとんど顔の高さより上になるほど挙げてオーバーに弾いていたのは,滅多に見ない光景ですから,オーケストラでは少し抑制された方が良いのではないでしょうか.

 

 


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