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武蔵野文化小ホール:マントゥー・オルガン・リサイタル [音楽時評]

10月10日,武蔵野文化小ホールに,クリストフ・マントゥー・オルガン・リサイタルを聴きに行ってきました.マントゥーは,第7回武蔵野市国際オルガンコンクールに,第1次選考の審査委員長として来日したモノです.

マントゥーは,教職の傍ら,1986~1992年,シャルトル大聖堂首席オルガン奏者,1995年からはパリのサン・セヴラン教会首席オルガン奏者を務めている実力者です.

今日のマチネーのプログラムは,オール・ヨハン・セバスティアン・バッハで,
前奏曲とフーガ イ短調 BWV543
「いと高きにある神にのみ栄光あれ」 BWV663
コラール変奏曲「恵み深きイエスよ,よくぞ来ませり」 BWV768
            ※※※※※※※※
協奏曲 ニ短調 BWV596
トリオ・ソナタ 第6番 ト長調 BWV530
前奏曲とフーガ ホ短調 BWV248
でした.

最初と最後の”前奏曲とフーガ”は文字通り,プレリュードとフーガの2楽章構成ですが,前者は約10分,後者は約15分と,後者の規模が大きく,それだけオルガンのダイナミズムがよく表現されていました.

「いと高きにある神にのみ栄光あれ」は,崇高さを表現する響きを感じさせるモノでした.
それに較べて,コラール変奏曲は,10を超える変奏曲が華麗に展開されて,前半の締めくくりとして,たいへん聴き応えがありました.
協奏曲はヴィヴァルディを参照した作品だそうですが,4楽章構成で,Allegro-Grave; Fuga; Largo e spiccato;
Allegro と緩徐楽章が入って,ソナタを思わせる名品でした.

トリオ・ソナタは,オルガンの鍵盤,ペダル,両脇にあるいくつものボタンを駆使した,オルガンの多彩さを感じさせる逸品でした.

全体に,オルガンの機能をフルに使って,音量豊かに,端正に好演されたと思います.


 


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