SSブログ

トッパンホール:高橋望ピアノ・リサイタル [音楽時評]

4月16日,トッパンホールに高橋望のピアノ・リサイタルを聴きに行ってきました.最近シューベルト最晩年のピアノ・ソナタ3曲にたいへんのめり込んでいものですから,D.959に惹かれて出かけました.                                                          トッパン・ホールに2台のバスが駐まっていて,録画かと思いましたら,1台は地元秩父から聴衆を乗せてきた観光バス,1台は後援のスタインウエイの車だったようです.

プログラムは,                                                      バッハ:      パルティータ第2番 ハ短調 BWV 826                                                シェーンベルグ: 6つのピアノ小品 Op.19                                                             シューベルト:   楽興の時(全6曲) Op.94 D 780  
               ※※※※※※※※                                                                           シューベルト:  ピアノソナタ第20番 イ長調 遺作 D 959                                          でした.

この人の演奏はたいへん端正なのですが,没個性的で,いささかメロディやリズムに抑揚が不足気味で,かつ日本人ピアニストにありがちな,どの作曲家も同じように聞えてしまうような演奏でした.

前半のバッハに始まって短い6分前後のシェーンベルグとシューベルトは間隔を置かずに弾いたので,余計弾きわけの不足が気になりました.後者は,原則無調ないし調性をないまぜたものなのですが...

シューベルトの2曲も,遺作の方がずっと構成内容が豊かで,色合いに特色のある全4楽章なのですが,そのせっかくの豊かさを十分に響かせてくれたとは思えませんでした.

外来演奏家のコンサートのキャンセルが続いていますから,もっと集客力があって然るべきでしたが,地元からのバスによる送迎にもかかわらず,残念ながら8~9割の入りだったのではないでしょうか...

 

 

 

 


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。