【短信】公演中止の判断！

今日，3月15日に予定されていたツェムリンスキー弦楽四重奏団の公演中止の速達を武蔵野文化会館から受け取りました．その文面に感ずるところがありましたので，ここにご紹介します．

弊財団では3月15日（火）に武蔵野文化会館小ホールで「ツェムリンスキー弦楽四重奏団」公演を開催する予定でした．しかし11日に東北地方太平洋沖地震が発生した事で，メンバーの中から来日を望まない声が出て苦慮していると連絡が入りました．来日実現に向けて協議を重ねていた最中の日本時間12日夕刻，福島原子力発電所爆発のニュースが欧州でも流れました．「大変申し訳ない．武蔵野で演奏したい思いは強いが，今回だけは来日をキャンセルさせて欲しい」旨の連絡が入りました．状況に鑑み，「ツェムリンスキー弦楽四重奏団」の公演を中止させていただくことになりました．

と書かれています．

電話では，さらに3月17日のクリストフ・ゲンツの「冬の旅」公演についても公演中止のお知らせが留守電に入っていました．

最近のサントリーホールの公演で，中止を決定したのは，「読売日本交響楽団」の定期はじめ2,3件に止まっていますが，当面の関東地方の電力事情，それに付随した交通事情を考えますと，もっと多くの演奏会が中止されてしかるべきではないかと愚考するものですが，いかがなモノでしょうか．

武蔵野文化会館の葉書では，東北地方太平洋沖地震と書かれていますが，かなり前から「東日本大地震」ないし「東北関東大地震」とも呼ばれてきたのを知らなかったのでしょうか．

福島原発がもっと地元のための原子力発電だったら，冷却装置その他の緊急装置への送電や応急修理が確保されていて，これほどまでの大災害に発展するのを無事に食い止められたのではと考えますと，関東は預かり知らないなどと言えた義理ではないことを，もっと自覚すべきではないのでしょうか．

もっと多くの公演中止，たとえば3月中休演を打ち出してしかるべきではないかと考えますが．．．