トッパンホール:大崎結真ピアノ・リサイタル [音楽時評]
11月6日,トッパンホールに大崎結真のオールショパン・プログラムwp聴きに行ってきました.大崎さんは2005年のChopin International Competition で finalists まで進んだ人で,2010年Chopin Competition にもエントリーしていましたから,ひょっとしたら入賞者として出演することになるかという期待も込めてチケットを購入したのでした. しかし,結果は第2次予選止まりになってしまいました.今年は生誕200年記念ということで,出場者のレベルが上がっていたからというべきなのでしょう.
プログラムは,繰り返しになりますがオールショパンでした. アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22 3つのマズルカ 作品59 Ⅰイ短調, Ⅱ変イ長調, Ⅲ嬰へ短調 バラード第1番 ト長調 作品23 ※※※※※※※※ 24の前奏曲 作品22 でした.
最初の曲ではちょっと堅さが見られ,表現が縮まった感じがありましたが,2曲目当たりから落ち着いて好演してくれました.3つのマズルカの弾き分けは見事でしたし,バラードも鮮やかな演奏でした.
後半の24のPreludes は,調性を替えた24曲で,有名な「雨だれ」を含む曲集ですが,最低音を鐘の如くに3度叩いて終わる第24曲Allegro appassionato はなかなか見事でした.
年齢的にもうメジャーな International Competition への出場機会は望めないでしょうから,パリ拠点という地の利を生かして,室内楽も含めて,地道に演奏実績を積み重ねられることを期待したいと思います.
はじめてブログを拝見しました。とても参考になるレポートの数々。本業で、毎日のように演奏会に出かけていらっしゃるんですね。大崎さんの演奏会、記事トラックバックいただきますね。
by 鍵盤うさぎ (2010-11-08 12:37)
鍵盤うさぎさん.コメントをありがとう存じました.
私は決して本業ではなく,医者から歩け歩けといわれ続けて,当てもなく歩く代わりに趣味でコンサートに足を運んでいます.
今後も宜しくお願いします.
by shoshino (2010-11-08 16:07)